砂の器(全話感想)

2004年1月クールの作品元は松本清張さんの原作、過去に映画化されたこともある作品です。さすがに現代では問題になることもある為、今回のドラマの設定は若干映画とは異なっています。これも次回が楽しみでしかたないドラマでした。原作、サントラにまで手を出しました。 中居さんのドラマではこのドラマが一番好きです。

 


第1話 今クールのSMAPのドラマの中で一番楽しみにしていたのがこれです。既に原作は予習済み、機会があれば映画も見ようと思っているくらいです。もともと松本清張という作家さんには興味があったので、リメイクと言ってもやはり期待は膨らむものです。 慎吾が言っていた話ではないけれど、私って中居さんのシリアスドラマが好きなのかなと思います。「白い影」もほとんど見たし、「模倣犯」もトータルで4回は見たしな。ドラマのストーリーは原作のネタバレに触れない程度にしておきたいと思います。原作の設定をどうやって現代にするのか?というのも見所だったりします。一番肝心なトリックが使えなくなってしまう気がするので。 それにしてもあーいうシリアスな役の中居さんは素直にかっこいいと思います。「砂の器」は中居さんのドラマで1番好きな作品になるような気がします。髪型だけを見ていると直江先生を思い出さずにはいられなかったりもするんですけどね。他のキャストは吉村刑事の永井さんがハマっているなと思います。関川の武田さんもいいかも。 とにかく来週も楽しみです。成瀬あさみがどうなってしまうのか気がかりです。 書きたいことはもっとあるのにうまくまとまらない。そして、20年ぐらい前にやった「砂の器」の映画版のパンフレットを持っていた家族にはびっくりしました


第2話 今回は和賀よりもあさみの過去が明らかになった回でした。あまりにもあさみがかわいそうすぎて「あさみーー」と叫びたくなりました。せっかく主役決まったのに下ろされるし、母親の葬式に行ったはいいけど行かない方がいいと言われたりとかあんまりじゃないと思いました。ラストをあれで終わらせるか!?と思ったけど予告ではあさみが生きていたのでほっとしました。 あいかわらず和賀さんはセリフが少ないなと思います。これから増えていくのかな?印象的なシーンは和賀が綾香に宿命について語ったとこです。あそこの和賀の言葉がすごく身にしみました。和賀の過去があるからこそ重みがあるというか、ずしっとくるというか。 和賀はあさみを殺してしまいたいんでしょうか。殺人が終わった後に唯一見られた人だし、あさみを家まで送りとどけた後に殺してしまうじゃないかと思いました。コップを持つときも手袋したまんまだったし。これから気になるとこですね。それにしても返り血を浴びた服の処分をああするとは意外でした。てことは、あのシーンはないのかな。ちょっと楽しみにしていたんだけど。あと関川との絡みも楽しみですね。。 やっぱりこのドラマ好きです。ただサスペンスなので、ちゃんと納得できる形で終わってくれればなと。きっと中居さんのドラマで一番好きな作品になるんだろうと思います。


第3話 今回は和賀さんがずいぶんしゃべっていたように思います。そしてあさみとも急接近した感じでした。和賀はいったいあさみをどうしたいのでしょうか。あさみはずいぶんと和賀に好印象を持っているように思います。有名なピアニストの和賀だと分かったから、蒲田での出来事は人違いだったと思うことにしたのでしょうか。このまま和賀にあさみが接近していったらあさみも危険なような気がしてきました。多分あさみは和賀を自分と同じような境遇にいた人だと思っているから、余計に接近しているのだと思います。 あと関川がからみ始めて。あのセーターを見てしまった関川は和賀のことに感づいているのかもしれません。これからの2人の関係が気になります。 少しずつ和賀の周囲が壊れているように思います。被害者の身元も分かったし、警察も三木謙一の過去に迫りつつあること。セーターを処分できなかった玲子。目撃者のあさみに電話番号を知られたこと。そして和賀は蒲田を通るたびに事件のことを思い出さずにはいられないに違いありません。すごい入れ込んで見ているので最終回でがっかりはしたくないです。楽しみだけどそれも怖い。 あと今更ながら主題歌がすごくよくて。ドリカムの曲にしてはどこか儚げな曲で、今はあの曲を聞くだけでこのドラマが思い出されます。 来週はあのシーンがあることが嬉しくて。やっぱりあのシーンはあって欲しかった。


第4話 今回は亀嵩へ向かった今西と吉村。やっと三木謙一と浮浪者親子の話が出てきましたけど、まだなんで放浪していたのかという理由が分からないですね。この放浪の理由がとんでもないものだったら、その時点でこのドラマが嫌になってしまいそうで怖いです。 あとはあさみと和賀ですか。あさみがずいぶんと和賀に接近してきたような。むしろあさみの方から接近してきてますね。和賀はもうあさみとの接点を絶ちたいはず(そんな気がする)なのに、あさみはどんどん近づいてくる。この2人の関係にも注目です。 あと和賀が海外に行きたいと言ったのはやはり海外逃亡を視野に入れているんでしょうか。原作の時はあまり感じなかったけど。和賀といえば、黒のセーター着て手の上に顔を置いているのにやられかけました。あの和賀が今回一番カッコよかったです。来週はいよいよあの布きれ探しですね。 最近テレビで渡辺謙さんがアカデミー賞ノミネートということでよくニュースに出てるのを見ます。それを見ているたびに「なんて凄い方が『砂の器』に出ているんだ」と思ってしまいます。


第5話 ついに和賀と今西&吉村がすれ違いましたね!ストーリー上3人はまだお互いを知らないわけですが、事情を分かっている視聴者としてはあのシーンだけでテンションが上がってしまいます。3人は玲子のマンションの前ですれ違ったわけですが、和賀が玲子を殺しに行ったのではないかと変な勘ぐりを入れてしまいました。 5話だけで布の切れ端と映画館までいってしまったのですね(映画館の館長さんが斉藤洋介さんでしたね~)思ったより展開が早いです。でもまだ浮浪者親子のことは何も分からないし、今西も写真の和賀には気づいていないみたいだし、この状態で次回今西は和賀の所へ行くんだろうか。布きれを探すシーンは原作でも凄いと思ったとこだったけど、映像にするとますます凄いなと思わされました。撮影の時はきっと寒かったんだろうなあ。実は永井さんの吉村刑事はけっこうハマリ役だと思っているんですよ。熱いですし。そして謙さんは渋い。 そして和賀とあさみか。せっかくあさみが和賀から離れようとしたのに和賀の方からやってきた。どういう展開になるんだろうか。そして関川も気になりますね。関川は和賀とあさみの関係に気づき始めていますしね。 とりあえず次回予告で分かったのが、今西が「和賀英良さんですね」と言ったシーンのみだったので、本当に来週が楽しみです。 


第6話 今回はあさみと和賀のエピソードが一番少ない回だったと思いました。せいぜい響の劇場であさみが和賀を見かけたぐらいですしね。ただあさみの方はあの時に出会った人物が和賀だということに気づき始めた(気づいてしまった)ようですが。なんか麻生さんが和賀に芝居の音楽を依頼したことについて、「田所さんがあさみと和賀のことを知ってカマをかけたんじゃないか」と考えてしまったのですが、どう考えてもこれは考えすぎじゃないかとあっさり自分で否定しましたが。そしてついに今西と和賀が接触しましたね。前回の予告で一番テンション上がったのがこのシーンでした。ついに核心まで迫ってきたという感じがしました。 正直、先週の予告を見た時点でいったいどうやって和賀のことを知るのかと思っていたんですが、キーマンは関川でした。玲子が亡くなってしまい、玲子があの布を巻いた女性であることが分かっているのだからそこから関川にいくことは難しくない。ただその関川からどう和賀にいくのかがポイントなわけです(身内は警察は知らなくても取り調べを受けている関川は気づくと言ってました) まあ、結局関川から和賀にいったわけで身内の予想通りだったわけです。 和賀はこの後どうするつもりなんだろうか。このままシラを切るつもりか。ふと模倣犯のピース(網川浩一)が頭をよぎりました。 自分が犯した犯罪を何もなかったようにコメントする網川浩一。そんな絵が浮かびました。 来週は映画館の謎が解けるようです。 次は和賀英良=本浦秀雄の謎が解けるのがいつに


第7話 先週の予告で今西と吉村に対して冷静に対応する和賀を見て「なんだかピースのようだ」と思ったんですが、二人が帰った後に玄関で崩れ落ちて震える和賀を見てピースじゃないんだという思いを強くしました。震える和賀に直江の影がよぎりそうになりましたが、それでもなくて今は和賀英良なのです。原作では犯罪を犯した後の和賀についてはほとんど書かれていないので分からないのですが、あんなに冷静を保ってはいるけれど誰もいないところでは「僕がやりました」て言ってしまっているんですね。 とうとう伊勢の映画館の謎もとけて三木謙一と和賀の関係に今西が気づいてしまいました。ようやく本浦親子の放浪の理由がわかるかと思ったら完全には分からなくて、桐原さんと今西のシーンは息がつまる思いで見てしまいました。今回はまだ理由は明らかにならなかったけど「あの本浦千代吉」と言われるくらいなのだから警察ではかなり有名な存在なのでは?予告を見てもそれはなんとなく感じられますし。いったい何なんでしょう? そして和賀のことに気づいてしまったあさみ。2人のアリバイのことは打ち合わせなしで口裏を合わせてしまったことになるんでしょうか。警察では和賀には事件当日のアリバイがあることになっているので、これをどう崩していくかもポイントのひとつになるかもしれません。 来週には役所でのシーンが。よく考えてみると、あれの謎もけっこう重大なとこではありますね。千代吉の放浪の理由に合わせて、こっちの謎にも注目です。


第8話 砂の器の後に堂本兄弟を見てしまったのですっかり砂の器の内容が飛んでしまいました。今からでも思い出して書こうと思います。 今回の放送で一番気になったのは大畑事件についてです。本浦千代吉がかなり大きな犯罪を起こしてきたということは前回の放送で分かりましたが、その事件が何かということは今回もわからずじまいでしたね。気になるー。そして肝心の戸籍の謎も解けそうなところまで来ていて、和賀が捕まるのも時間の問題となってきたようです。この謎については「ドラマではそうきたか~」というのが本当のとこです。原作では籍は大阪になっていて、戦争の混乱で戸籍が紛失したので自己申告で戸籍を作った。その時に虚偽の申請をしたことになっているのです。なので洪水を使ったのはうまいと思ったのです。ホールに行ってあんなに落ち込んでいたのに、みんなに誕生日を祝ってもらった時に笑顔を見せた和賀の強さにを見て、でも内心はもっと不安で一杯なんだろうと思いました。今西と吉村の前で精一杯冷静を装っていたあの時のように。田所さんも疑いを持ち始めているし、あさみの周りも崩れ始めたし、本当にこのドラマは大好きです。来週の展開もどうなるのか非常に怖いです。和賀が逃亡するなんて!!和賀さーん。 そういえば先日&Gと一緒に「やさしいキスをして」も買ったのですが、寂しい曲だという印象が強くて、メロディも切ないし歌詞も悲しい感じです。それにドラマの映像が加わって余計に切なくなってくるんですよね。あと「宿命」のサントラも欲しいのですが、いかんせん先立つものが。


第9話 第9話以降の感想は最終回終了後に書いています。しかも録画もしていないので、かなり記憶が曖昧な部分があるかと思います。 ずっとひっかかっていたのはあさみが和賀のことをかばう理由でした。あさみはずっと和賀のことを黙っていたわけだし、ヘタしたら自分もなんらかの罪に問われる可能性だってあるかもしれません。それなのに和賀のことを黙っていたり、ジャンバーを持って帰った理由はいったい何なのかと考えていました。それがやっと今回の話で明らかになって、あさみは和賀に助けてもらったからあさみも和賀を助けたかったということだったんですね。 第9話で覚えていたのはこれだけでした。

 


第10話 第10話と11話は拡大版でした。冒頭で和賀英良=本浦秀夫であることが知られてしまい、それを認めてしまった和賀。原作だったらここで最終回になるとこだなと思いました。和賀が宿命を演奏するのをBGMにして今西が捜査状況を述べるというのは映画と同じ作りだそうです。映画を見たという身内が何回も言ってました。ピアニカはこのドラマにおいて秀夫=和賀をつなぐものとして存在していたのかなと思いました。ステージに出る直前まで持っていてステージ袖に置いておくぐらいの物ですもんね。 本浦親子が放浪生活をするに至ったきっかけまでが今回は描かれていました。大畑事件の詳細が分かったので個人的にはそこがすっきりしました。村八分って確か江戸時代ぐらいにできたものだと日本史でやったような気がしましたが(間違っていたらすみません)もっと昔から存在していたかもしれません。今(設定は今から20年ぐらい前でしょうが)でも村八分はあるのかと思いましたが(ドラマ中でも言われていたし)ムラ社会だったらあるかもなと思ってしまいました。本浦親子が放浪するに至ったきっかけにはやるせないものを感じました。だからといって千代吉のやったことが許されるわけではないけれど。千代吉が逃げる時に秀夫を連れて行ったのは秀夫をひとりにしておけないですからね。 本浦親子の放浪シーンはとにかく映像が綺麗でした。四季の映像はあらかじめ撮ってあったのかと思うくらい季節がはっきりしていて、それにみとれてしまいました。とにかく第10話は映像の綺麗さにつきると思いました(特に後半)

 


最終話 オープニングから「やさしいキスをして」で始まって、気合入ってるな~というのはまず思ったことでした。前回の続きからという感じで、本浦親子と三木謙一との出会いからでした。もう分かっていることだけど、秀夫のやったことは10歳の子供が考えることじゃないなと思いました。でも村八分時代から始まって学校でのイジメ、それらを通して秀夫の考えは10歳の子供の考えることを超えてしまったんだろうなと。 ラストで秀夫と千代吉が対面したシーンはすごく印象的でした。一番きたのは「三木さんを殺してしまいました」というセリフでした。それを父親に向かって言うなんて、しかも親子でお世話になった人のことを殺してしまったことを報告する和賀には泣かされそうになりました。 私が完走した数少ないドラマの中に「砂の器」も入ることになりました。松本清張という作家さんには興味があったので、このドラマのことを知った時は驚きました。ドラマと原作は別物という言葉を信じてドラマ前に原作も読んでしまいました。だから今回のドラマを見て、原作では無理な設定をどうクリアしていくのかという点にかなり注目して見ていた節はあります。戸籍のトリック、放浪の理由など、ちょっと変わった視点でこのドラマを見ていたかもしれません。もちろんSMAPファンなので「中居さんかっこいいー」というミーハーな視点も持ってはいましたが、どちらかといえばストーリー重視に見ていたのではないかと思いました。ちょっと残念なとこといえば、あさみの立場が最後になるにつれてよく分からなくなってしまったとこかなと思いました。最終話は回想がほとんどだったからしかたないといえばしかたないのですが。最後にあさみが和賀のとこまで来たのがとってつけのように感じられてしまったのは私だけでしょうか。まあ、あれだけの演奏をしておいてアンコールがないというのは確かに変な話だと思うかもしれませんが。 そして「白い影」「模倣犯」「砂の器」が好きな私はシリアス中居正広が好きなようです。今更ながら録画してればなと、ちょっと後悔しました。