すてきな日々-Wonderful Days-

音楽、映画、舞台の記録


作:別役実
演出:深津篤文
会場:新国立劇場小劇場
観劇:2013年7月14日マチネ

2010年の初演も見に行きました。理由はもちろん吾郎さんが男役で出演していたからです。私にしては珍しく先行発売で全滅してしまい、一般発売の日も仕事で電話ができませんでした。それでもあきらめきれず、当日券を必死に電話をしてやっと観劇ができました。しかし急に観劇が決まって気持ちの準備が不足していたことに加え、すんなり理解できる話ではないので初演はよく分からないままに終わってしまった印象でした。
再演が発表になったのは2012年8月でした。その再演には吾郎さんが出ない事が発表になり、とても残念に思った事を覚えています。その後「象」再演の話はすっかり忘れていたのですが、山西さんのツイートで再演の話を思い出しました。やっぱりもう1度この舞台を見たいと思い、チケットも休みもどうにかなりそうだったので行くことにしました。

席は上手側の後ろから2列目でした。前回の時は下手側の同じくらいの列でした。小劇場の椅子がとても座りにくいことに驚きました。前回もこんなんだったっけ?クッションがあるのはいいんだけど、椅子は固いし背もたれが低いのでずっと座っているとけっこう腰にくる。2時間超の舞台はちょっとキツかったです。前回は休憩あったらしいのですが今回は休憩なし。そんなことすら忘れていました。大杉さん(病人)神野さん(病人の妻)羽場さん(医者)奥菜さん(看護婦)山西さん(通行人1)は初演時からの継続キャスト。白衣の男1と2、通行人2は前回と変わってました。そういえば奥菜さん髪がショートでした。確か初演の時はロングヘアだったような。
そしてどうしても気になるのが前回吾郎さんが演じていた男役。今回は木村了さんが演じてました。ジュノンボーイ出身の24歳。ふむ。落ち着いて見えるので勝手にもう少し上かと思っていました。調べてみたら色々と舞台も出ているらしく、深津さん演出の舞台も経験あるようです。でもパンフの対談を読んだら色々大変は大変だったみたい。初演は見てないそうで、チームの中に入っていくのが怖かったと書いてありました。初演時の吾郎さんが36歳だからずいぶん若返ったなと思いました。今回、木村了さんの男を見て、このぐらい若い男役もいいかもと思いました。といってもしょせんは稲垣ファンなので、双眼鏡で木村さんを追いながら「このシーン吾郎さんで見たかった」とか考えていました。ごめんなさい。衣裳も多分同じような感じだったと思うんですが、吾郎さんの方もあまり覚えてなくて…。前回の時は双眼鏡がなかったのであまり細かいとこは分かりませんでした。双眼鏡は「ヴィーナスインファー」の観劇の際に購入しました。会場が小さいことは分かっていましたが一応持参。でもこのくらいの劇場でも席が後方の場合はあった方がいいかもと思いました。照明もあまり明るくないからステージが見にくいは見にくい。双眼鏡で見ていて気付いたんですが、出番が終わった役者さんはあの服の山に埋もれて一体化しているんですよね。これは肉眼じゃ気付けないと思いました。「あ、人がいる」と思った時がけっこうあったんで。
2回目を見てもやっぱりよく分からないとしか言えない舞台だと思いました。いくつかのセリフは理解できたかな?と思うんだけど、全部を通した時に理解できたか?と言われると「うーん?」という舞台。特に通行人の殺し合いがいきなり出てくるのがよく分からない。そもそもこの話で現実に生きているのは誰なんだろうと考えた時に病人と男と医者なのかなーと思っています。病人の妻と看護婦は実は既に死んでいるのではないかと思っています。この舞台は病人役の大杉さんのテンションが全てを持っていく舞台だと思います。実際に大杉さんには圧倒されてしまいます。その病人に対して冷静にいるのが男。男は病人を止めようと必死である。忘れたい男と忘れられたくない病人。どちらが正しいのか?というわけではなく、そこは人それぞれなんだろうなと思いました。この舞台ではそれが原爆だけど、今だと震災なのかなと思います。
これまでつらつら書いてきたことをまとめると
「もう1回男を演じる吾郎さんを見たかった」
につきると思います。
あとカーテンコールが1回で終わった事にびっくり(吾郎さんの舞台に慣れ過ぎ)大杉さんが最後に出てきていたかな。

そして今日はシアタートークの日だったので聞いてきました。いつの公演の半券でも参加できたそうです。座れなかったらどうしようかと思ってましたが、意外と席にゆとりはありました。本当はもっと前に行きたかった気もするのですが、自分の席で聞いてきました。司会は堀尾正明さん、芸術監督の宮田慶子さん、病人役大杉漣さん、男役木村了さんが参加してました。終演後ということで大杉さんと木村さんはお疲れ気味でしたが、1時間ぐらい色々と話をしてくれました。舞台終わると誰でもあんな感じになっちゃうんだなと思いました(舞台後にHEY×3に出ていた吾郎さん状態)

覚えている話をいくつか。
初演時と同じ服を敷き詰めたステージ。その大量の服のボタンやファスナーは全て取ってあるそうです。役者さんが危なくないようにとの配慮で、新国立劇場の研修生の方が取ってくれたそうです。この話の流れとは別のとこだったんですけど、木村さんが「今日初めて女性ものの下着を発見した」と言いだして、それを探す堀尾さん(笑)そしたら本当にありました。ピンクのパンティが。倒れこんだ時に発見してしまい、さすがに動揺したそうです。演出の深津さんは出演者に深津メモというものを渡すそうです。演出の事とかが書いてあるらしく、それももらえる時とそうでない時があるとのこと。吾郎さんも前回の時にもらっていたんだろうか。

質疑応答コーナーでは、どのようにセリフを覚えますか?との質問がありました。
大杉さん
初演の時は2010年でゲゲゲの女房を並行してやっていた。絡みのセリフは事務所の後輩に相手役(男、病人の妻)やってもらって練習した。
木村さん
冒頭の1人のセリフは家でひたすら練習。あとは散歩の時に練習していた。絡みのセリフは稽古じゃないと入らないと思っていたので稽古で覚えていた。

シアタートーク終了後は大杉さんと木村さんがお見送りに出てました!握手もできてちょっと舞い上がってしまいました。木村さん舞台で見た時はわりとがっちりに見えたけど、近くで見たらそうでもなかった気がしました。同じ男役でも吾郎さんの方がはかなさがあるような(うまく言えない)木村さんの方が現実感があるというか。そんな風に思いました。

 

んー。個人的な見解を1つ。象の件が発表になった時けっこう残念がっていた吾郎ファンは多かった気がするんですが、どうなんだろう。自分は1回しか行けなかったし、きっかけがあればもう1回見たいと思っていたから残念だと思ったんだろうけど。複数回見られたファンの方はそうでもないのかな…。ただあの不思議な空間に立つ吾郎さんはもう1回見てみたかったと思います(木村了氏がどうこうというわけではなくて)もう年齢的に男の役は難しくなっちゃうかもしれないけど。結果的に吾郎さんは同時期に「ヴィーナスインファー」があって、これがあったから象は出ないのかと納得した覚えがあります。といっても実際の事情は分からないけど。
あと今回A席は余裕があるようで一般発売後でも買えました。それでもシアタートークがあった14日はだいぶ品薄だったんですがギリギリで買えました。前回はあんなに大変だったのに…。吾郎ファンというかSMAPファン恐るべしと思いました。でもジャニーズいるとWebでの宣伝限られるし(公式サイトの動画コメント嬉しかったですよ)あんなシアタートークも出来ないだろうしなあともやもや。

たまには吾郎さん出ていない舞台もいいよね。と思った1日でした。