すてきな日々-Wonderful Days-

音楽、映画、舞台の記録

ヴァージニア・ウルフなんてこわくない?

ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?

作:エドワードオルビー

演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ

会場:Bunkamuraシアターコクーン

観劇:2006年6月8日ソワレ、2006年6月13日マチネ

 

<6/8感想>
この日はソワレでした。あまり考えずにチケットを取ってしまいましたが、舞台が3時間ぐらいの公演と聞き最後まで見ていたら帰れなくなるとわかり、最初から2幕が終わったら帰る覚悟でシアターコクーンに向かいました。
開場は18:00でしたが、1時間ほど前に一度会場まで行ってみました。そこには既に当日券の列ができていて10人ぐらい並んでいました。ふとチラシ置場を見てみると、なんと夢にまでみた今回の舞台のチラシが置いてありました。1人2枚までの約束を守り2枚いただいてきました。夕飯を済ませて18時にまた並びに行きました。さすがにかなりの人が集まっていましたが、けっこう年齢層が幅広くて驚きました。誰のファンなのかなと思いつつ会場に入りました。

お約束でパンフレットは購入。内容も見ないで即買いでした。初めて行ったホールに足を踏み入れる瞬間はいつもドキドキします。どんなホールなんだろうか、どんな風にステージが見えるんだろうかと。2階席はちょうど真ん中にあるステージを見下ろすような席でした。これが2階席の少し後ろに行くと手前が見えなくなってしまうので、あえて1列しか開放しなかったのかと思いました。席の前に手すりがあるのでよっかかってステージを見ることもできるんですが、背もたれによりかかると手すりが邪魔で見づらいのでそれが不便だなと思うくらいで、わりとステージも見やすいしいい席でした。そして13日の席も2階から場所だけチェック。しばらくは会場観察。噂に聞いていたけど、特S席のあの近さは何!?という感じでした。ほぼステージと一緒でした。自分の席に行くまでステージを歩いている人もいるし、うらやましいと思いつつ特S席にしないてよかったとも思いました。あんな近くで本人たちを見たらそれこそ芝居の内容が頭に入らなそうです。4人ともけっこうステージの際まで来てましたし。しかも他の客席から丸見えなので、服装にも気を抜けなさそうです。

今回、私は完全に稲垣吾郎目当てでこの舞台を見に行ったわけですが、実は一番印象に残ったのは大竹しのぶさんでした。大竹さんが出るドラマは見たことないし、普段テレビでおっとりとしたしゃべり方をしているところしか知らないのでジョージを罵倒する姿には本当に驚きました。テレホンショッキングではタモさんに「太った?」と言われていましたが、テレビで見るよりもずっと細かったです。段田さんのお芝居は初めて見ました。ともさかさんはいつまでたっても金田一の美雪の印象が強いのですが(何年前の話だ)見た目すごくかわいらしい感じでした。実際は全然そんなことないキャラクターなのですが。吾郎ちゃんはこれまたテレビで見るよりもスラっとした印象を持ちました。むーたんと違ってスーツでカチっとしているからでしょうか。髪は前髪を上げていたようでした(遠かったのではっきりとは確認できず)個人的にはスーツを着ていた第1幕より、シャツ1枚になった2幕以降の方が好みでした。
あと今回の舞台の何が凄いって、出演者が客席の間を歩いてステージに上がるんですよ。だから通り道になっている席の人は自分の真横を出演者が通っていくという、なんとも凄い話です。もちろんはけていく時もそうです。2階席から見て、左上の角は何回も出演者がはけていくので、けっこうおいしい席かもしれません。それからタバコも印象的です。この嫌煙の世の中に反発するかのごとく、ハネー以外はみんな吸います。あれって本当のタバコなんでしょうか。小道具でそれっぽいだけのタバコなんでしょうか。謎です。

物語はジョージとマーサが大学のパーティから帰ってきたところから始まります。いきなりマーサとジョージの会話がおかしくて、笑えました。会話がしつこくて、なんとなく三谷さんの脚本が頭に浮かびました。2人の会話はまだ仲がいいから許される言い合いかなと思いながら見ていました。そんな2人のもとにニックとハネーがやってきます。ハネーは既に泥酔状態で、よく分からないことを言い始めるし、多分お酒の力も手伝ってマーサとジョージの言い合いもどんどんテンションが上がってきます。そんな中でニックだけが1人常識人というか、冷静でいるというか。酔っ払いのハネーを介抱したり、あの場で一応常識ある人かなと思わせます。あくまで思わせるだけというのがミソかな。
4人の会話を聞いていると、何が本当で何がウソなのかわからなくなりそうで、かなり集中してセリフを聞いていないと話が理解できません。正直聞いていて、理解しようとしても分からないことが多いです。途中でハネーがいなくなったり、マーサがいなくなったり、舞台が3人、2人になることもありました。そこで残された者の会話を聞いていると、おかしなところがでてきたような気がしました。ジョージが何回も自分のことを語ったり、ニックは生物学者なのに何回も数学者と間違ったり(同じ大学なんだから知っているはずなのに、わざと間違えた?)意味がなさそうで意味があるのかと迷いながら見ていました。で、どこで第1幕が終わるのかはすっかり忘れてしまいました。ジョージが怒鳴ってビンを割るシーンの少し後に終わったのは間違いないと思います。

第2幕は第1幕でのやりとりがさらにヒートアップします。ニックもこの頃からちょっとずつ壊れ始めます。第1幕では怒鳴ることなかったニックが第2幕で初めて怒鳴ります。
第2幕で印象深いのはジョージがマーサの首をしめようとするところです。今まで言い合いしていて、どうしてそれがいきなり「殺してやる」までいくのか。そこを止めようとするニックもかなり必死でした。あとはゲストバッシングか。その前のジョージへのののしりは何て行ってましたっけ?そのゲームが終わったから次はゲストバッシングって。ジョージの考えることの理解に苦しみます。そのゲストバッシングでニックが「やめろ!」って頭抱えてしまうのが意外に思えたんですよ。ニックがそういうことをしないと思っていたからでしょうか。そこでハネーがまた「気持ち悪い」って言ってはけるんだったかな。お酒の氷がないからマーサがジョージに取ってこさせようとしてジョージがはけるという順番だったような気がします。その後、問題の「接待」シーンなわけです。確かね。2階席なのでばっちり見られましたが、さ見たいような見たくないような複雑な気持ちでした。またこれがいい感じになっているのがさすがだなと思いました。ここでジョージが戻ってきて一応何事もなかったようにする2人ですが普通じゃないのがこの後で、ジョージがいる前でさっきの続きを始めるわけですよ。今度はソファの裏側で!(ちなみに次の公演の席では確実にソファに隠れて見えないと思われます)ということは、特S席の方達は足元であのシーンをやっていることになるのだから、かなりの衝撃であったと思います。ここまでくるとニックも普通じゃないことが分かってきます。第1幕での冷静ぶりはどこへ??という感じです。常識あったら旦那の前であんなことはできないですもんね。第2幕はジョージの号泣シーンで終わります。ジョージの涙の意味は何だったんだろう、物語はこれからどうなるのだろうと考えつつシアターコクーンを去りました。第2幕までを見ての正直な感想は「よく分からない」でした。オチを見ていないから当然だとは思いますけど、目の前で繰り広げられている話のうち、どれが本当でどれがウソなのかすらも分からない。最後にあの2組の夫婦はどうなるのでしょう。最後まで見ていないのですごく不完全燃焼な気分です。体調を万全にして、13日の昼公演に備えようと思います。

あとパンフについて。開演前、休憩中、帰りの電車で何回も読みました。稽古中の写真でメガネをかけた稲垣さんの写真が何枚もあって驚きました。普通にメガネかけて稽古しているんだなと意外に思いました。なんとなくこういう公に出る写真とかでメガネってNGなのかと勝手に思っていましたので。でもメガネかけた姿も好きですよ!

 

<6/13感想>
5日後に再び観劇です。この日はマチネでした。マチネなら最後まで見られるのだから、最初からマチネを取ればよかったと後悔の日々でした。この日はS席でした。前回のA席が正面だとすると、その反対側の席になります。最初のステージ配置で言うと、ジョージの机のすぐ後ろあたり、ニックが夫妻の家にやってきて絵の説明をしに来るあたりです。自分の席に行くまでに特S席付近を通ったのですが、いくらなんでもステージ近すぎではないですか!歩くだけでも足が震えました。

S席で近かったのをいいことに、ニックの結婚指輪を追ってました。あんまり吾郎さんは指輪しないから新鮮なのもあったのですが、左薬指の指輪というのはまた意味がありますから。接待シーンはソファの影に隠れてよく見えませんでした。その前のキスシーンはけっこう見やすかったですけど。あそこも生で見るとけっこうリアルですよね。接待シーンが自分の足元で演じられるっていうのはどういうものなのかと考えてしまいました。ほぼ自分の足元じゃないですか。たぶん直視できないような気がします。

前回見られなかった第3幕の印象はニックがそれまでとは違ったなということでした。口調が荒くなったり怒鳴ったりする所もあって意外に思いました。「俺はハウスボーイでも種馬でもない」というセリフが印象に残っています。